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障害年金と不服申し立て制度について

障害年金は申請から審査を経たうえで日本年金機構から受理されたかどうかの結果が届きます。

無事申請が受理されれば問題はないのですが、もし不認可になってしまった場合には不服申し立てによって再度審査を請求することができます。

これを審査請求と呼んでいます。

障害は心身の広い範囲に生じるケースがあるため、中には客観的な評価が難しい場合もあります。

また書類作成や審査の際のヒアリングが原因で不認可になってしまうこともあります。

そうした理由から審査の結果に納得ができない場合には再度、申し立てて審査をやり直してもらう余地を用意しているのです。

なお、障害年金そのものが却下された場合だけでなく、希望していた等級で認可されなかった場合にも申し立てを行うことができます。

この不服申し立て制度についてまず知っておきたいのは、結果が判明した日から60日以内に必ず行うことです。

もしこの期間内に不服申し立てを行わなかった場合には特別な事情がない限りは認められなくなってしまいます。この点は必ず頭に入れておきましょう。

請求に関しては口頭で行うことも可能ですが、文章で行うのが一般的です。

書類は社会保険審査官宛に問い合わせをして取り寄せることになるので、連絡先を確認しておきましょう。

この不服申し立てで重要なのは、前回認められなかった理由をよく確認したうえで改めて準備をしなおすことです。

たとえば書類に何か問題や不足した点がなかったか、そして前回に比べてより強力な証拠を収集・用意できるか。

たとえば、医師の意見書や障害によって仕事に支障をきたしていたことを示す出勤簿や給与明細票などです。なお、医師にお願いして診断書をより正確・詳細な内容に訂正してもらうこともできますが、この訂正はよほど説得力のあるものではない限り、認められることはありません。

こうした再度の書類の作成や準備はできるだけ弁護士・社会保険労務士などのプロに依頼し、過去の例なども参考にした上で、行っていくのが一般的です。一般人の知識で行える手続きではありません。もちろんですが、専門家に依頼すれば、その分の費用がかかります。

不服申し立てによって当初の決定が覆されて認可されるためには、かなり高いハードルをクリアしなければなりません。

もし不服申し立ての結果に関しても不満がある場合にはさらに、再審査請求を行うことも可能です。審査の決定にどうしても納得がいかないとき、その決定では生活に大きな負担がかかる。そういった場合に利用する制度です。

審査請求の流れ

障害年金申請の裁定が下りる

不服がある場合、60日以内に社会保障審査官宛に審査請求の申し立て

社会保障審査官の決定

決定に不服があるときは60日以内に社会保障審査会に再審査請求

社会保障審査会の決定

※社会保障審査会の決定に更に不服がある場合は取り消しの訴えが可能ですが、これには要件があります。再審査請求があった日から三ヶ月を経過しても裁決がない場合、決定の執行による著しい損害を避けるために緊急の必要があるとき、その他正当な理由があるとき、これら3つのいずれかのケースに該当するときは、取り消しの訴え(行政事件訴訟等)を行うことができます。

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