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網膜色素変性症になると視野が狭くなり、暗所で見えにくくなります。
また、まぶしさを感じたりゆっくりと視野が低下していくなどの症状が現れます。
日本ではおよそ3万人の網膜色素変性症患者がいるとされています。
この病気の原因は遺伝の場合もありますが、後天的なものであるケースもあります。
今のところ網膜色素変性症に対する根治治療はなく、進行を遅らせる治療のみとなっています。
視力は数十年かけて次第に低下していきますが、必ずしも失明に至るわけではありません。
目の疾患に対して設けられている障害年金基準は、両目の視力の和が0.04以下なら1級、0.05以上でありまた0.08以下で、日常生活が著しく制限を受ける状態であれば2級となっています。
3級の基準は両目の視力が0.1以下です。
なお、平成25年6月1日から眼の障害認定基準に変更が加えられています。
2級の基準に関してですが、改正前は両眼の視野が5度以内(1/2視標)であったのが、改正後はこの基準に2つの基準が加えられました。
1つは両目の視野が10度以内(1/4視標)、もう1つは中心10度以内の8方向の残存視野に関するもので、それぞれの角度の合計が56度以下(1/2視標)となっています。
この改正により、障害年金を受けていなかった方が受給できるようになったり、3級の方が2級になったというケースもあります。
申請に際しては初診日が非常に重要になります。
障害年金制度でいう初診日とは、障害の原因となったけがや病気に関して、初めて医師の診療を受けた日のことです。
網膜色素変性症の場合は、症状が徐々に進行するため、いつが初診日かを確定することが難しいといった問題があります。
また、転院を繰り返している、当時のカルテがもうないなどが理由で初診日がわからない場合もあります。
カルテが残っていなくても第三者証明や当時の領収書・診察券などがあれば初診日の証明が可能です。
初診日証明のために受診状況等証明書を医師に作成してもらう必要がありますが、記載の仕方によっては支給を受けられなくなることもあるので注意が必要です。
また、視野測定では、Ⅰ/2, Ⅰ/4 が使用されるのが一般的ですが、他の指標で測定された診断書は無効とされることがあります。
確実に受給できるような書類を書いてもらうには、いくつかのポイントがあるので、不安な場合はあらかじめ社労士事務所などに相談するといいでしょう。
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