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【腎疾患】
腎臓は、背骨をはさんで腰の上部の背中側に左右1個ずつあります。
日々絶え間なく大量の血液をろ過し、尿をつくる器官で老廃物とともに体から排泄するたいせつな役割になっています。腎疾患には、さまざまな種類があり、それぞれの原因や症状も異なります。
尿をつくる糸球体という部分に炎症が起こるのが腎炎、尿道からの細菌感染で尿の集合場所である腎盂で炎症が起こる腎盂炎、腎炎などが原因で、たんぱく尿がでて、その結果、血液中のたんぱくの減少がみられるものをネフローゼ症候群、腎炎が悪化して腎臓の機能が低下する腎不全、腎不全となり、腎不全のために本来排泄されるべき老廃物が体にたまってさまざまな症状が現れる尿毒症などがあり、それに伴い、むくみや倦怠感があらわれます。
腎臓の機能はいちど失われると、回復する可能性は非常に難しくなって慢性腎不全といわれる病態になります。
腎機能の低下がすすんで、回復が見込がめない状態に陥れば透析療法や腎移植が必要となってきますが、食事療法と安静によって、病気の進行をかなり抑えることができます。
また近年では、医療技術が進歩し、腎臓の機能の低下を防いだり、遅らせたりすることが可能になりつつあるため、早期に治療を開始することが大切です。
腎臓病の治療には安静、保温、薬物療法、食事療法があります。
なかでも、病気の進行を抑えるには食事療法が何よりも有効で、コントロールするのはナトリウム(塩分)、たんぱく質、カリウム、水分、エネルギーの5つです。
塩分を控えた食事などとはよく聞きますが、それに加え、たんぱく質の制限と十分なエネルギーを摂ることも重要です。食事療法をきちんと続けていれば、慢性腎炎や慢性腎不全の状態になっても健康な人と同じように生活ができます。また人工透析に至った場合でも、食事療法は継続していくことが必要です。
また治療を続けることで自覚症状は消えますが、進行すると腎臓の機能が回復しなくなり、ほとんど全身の臓器に異常をきたし、多彩な症状がでてきます。
腎機能検査は、腎臓病かどうかの手掛かりに最も分かりやすい検査として尿検査を行います。通常では尿中にほとんど排泄されないたんぱく質・赤血球・細胞などが含まれているかを調べます。腎不全の場合は特に、沈渣での赤血球や白血球、円柱細胞の量が重要視されています。
またクレアチニン・クリアランスといって一定時間内に採取された血液と尿中のクレアチニンの量を測定し、腎臓から老廃物を濾し出す機能を調べます。
規則正しい生活を心掛け、医師より薬を処方されている場合は、一度低下した腎臓の働きを回復させる薬はありませんが、症状を抑え、合併症を防いで現状をできるだけ長く維持させるために、薬の作用をよく理解して指示通り飲むことが大切です。勝手に中断しないようにしましょう。
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